Ehime University Hospital Division of Pharmacy

業務

薬剤部の業務体制

中央業務

調剤室

調剤室では入院・外来患者様のお薬を調剤しています。電子カルテによるオーダリングシステムが導入し、医師がパソコン上で処方入力すると、調剤室より処方せん(院内)・薬袋が発行される仕組みになっています。薬剤師は処方せん内容をチェックした後、処方せんに従い調剤を行います。処方せんに疑問が生じた場合には、処方医に直接確認した後、調剤します。また、必要に応じて錠剤の粉砕化や、1包化(1回分ずつまとめる)することも行っています。最終的に、他の薬剤師がお薬を再確認した後、入院患者様のお薬は各病棟へ送られ、外来患者様には窓口でお薬説明書とともにお渡しします。

表1.調剤室業務量の推移

年 度区 分枚数(枚)件数(件)剤数(剤)品目数
2018年度入 院122,545286,5811,743,662306,448
外 来4,2959,349141,6909,710
院 外148,880480,30915,184,314521,116
275,720776,23917,069,666837,319
2019年度入 院130,627307,6371,850,946332,680
外 来4,4419,705139,37510,209
院 外151,539488,48515,799,196529,437
286,607805,82717,789,517872,326
2020年度入 院125,255296,7831,782,509324,354
外 来4,2569,134135,0499,799
院 外144,673469,80116,072,980507,436
274,184775,71817,990,538841,589
2021年度入 院132,061307,8301,832,092336,596
外 来5,09110,987160,66611,832
院 外149,605482,27516,494,255518,493
286,757801,09218,487,013866,921
2022年度入 院132,239308,9131,819,878339,618
外 来5,42320,323167,78811,959
院 外150,932487,92816,781,410524,183
288,594817,16418,769,076875,760

表2.院外処方せん疑義照会件数

年 度件 数
2018年度4,401
2019年度4,560
2020年度5,053
2021年度5,727
2022年度6,386

薬剤部窓口
 
服薬支援カウンター
prescription_photo_02
調剤台
prescription_photo_03
水剤調剤台

全自動PTPシート払出装置

散薬調剤室

散薬調剤ロボット

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注射薬管理室

【注射薬の個人別施用毎セット払い出し】

入院処方(臨時、定時)はオーダ入力された情報を薬剤部門システムによって、全ての注射オーダに対して個人別かつ1施行ごとのセット払い出しとしています。定時注射は毎日全病棟を対象に、翌日実施予定1日分のみを朝7時を締切時刻に設定して1日1回払い出しています。注射薬を自動的にピッキングするオートアンプルディスペンサーや返品薬を仕分けて使用期限も管理する返戻装置を活用し、作業の効率化を図っています。
外来注射も機械処理が可能ですが、従来どおり手作業の払い出しとしています。
オートアンプルディスペンサー

注射処方箋枚数
年度外来予定・臨時入院予定入院臨時・済み
患者数枚数品目数患者数枚数件数品目数患者数枚数品目数
2018147032189629014595327540224890237118739235217917312201
2019147522078026443626697535127839640662440476233075329723
2020142171948424419548636372624904436625640164243247346824
2021151612174826971555196306825380737034041749253844361452
2022167212396529062573406526427840440294042133269666382911
【毒薬・向精神薬・血液製剤の管理】

特定生物由来製品(血漿分画製剤)は、2012年4月から薬剤部門システムにロッドマン(ロット管理システム)を追加し、使用ロット番号をデータ管理しています。
2014年5月より筋弛緩薬マニュアルが作成され、麻薬に準じた管理方法を行っており、使用済みバイアル・残液の返却確認を行っています。
また、筋弛緩薬・向精神薬の棚上部にカメラを設置して24時間録画しています。

【注射薬の在庫管理】

在庫管理システム(Mels)は適宜更新を行い、適切に運用できるように調整しています。

【病棟・外来・中央診療部門の定数配置薬管理】

各部署の定数配置薬の品質や使用期限を定期的(毎月)にチェックして、交換・補充を行っています。また、救急カートは月に複数回チェックをしています。

【中央手術部カートの薬剤管理】

業務効率化のため、中央手術部にて術中に頻用する注射薬を1トレイにまとめ、日々使用した注射薬の計数、補充、期限管理を行った上で中央手術部に交付しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

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麻薬管理室

麻薬管理室では医療用麻薬の管理・保管・払い出しなどの麻薬管理業務と、中央手術部における麻薬・向精神薬・毒薬をはじめとする医薬品管理業務を行っています。

【麻薬管理業務】

麻薬の管理は、「麻薬および向精神薬取締法」、「病院・診療所における麻薬管理マニュアル」及び当院の「麻薬・向精神薬取り扱い要項」に基づいて行っています。医療用麻薬の購入・検収・保管や麻薬処方せんによる調剤・交付を行います。また、麻薬譲受証・譲渡証により購入された麻薬や麻薬処方せんにより交付された麻薬の麻薬帳簿の記載や返却された麻薬の廃棄および県知事への各種届出・年間報告を行います。

麻薬処方件数
年 度内 服外 用注 射
2018年度201065613070
2019年度222169914180
2020年度224945813028
2021年度206436713319
2022年度216243314914

 

【中央手術部における医薬品管理業務】

麻薬・向精神薬・毒薬の管理(月~金曜日):前日手術時に使用した麻薬・向精神薬・毒薬に関して、麻酔記録および注射せん・管理表での施用量・空アンプル・残液の確認・回収および補充を行います。定数配置薬の請求(週2回):中央手術部にある定数配置薬の請求と期限のチェックを行います。

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製剤室

製剤室では、主に次の2つの業務を担当しています。

  • 院内製剤の提供
  • 注射薬の無菌的混合調製[TPN etc.]
【院内製剤の提供】

院内製剤は、「一般製剤」と「特殊製剤」に分類して調製しています。「一般製剤」とは、市販されている医薬品を必要な濃度に薄めたり、数種類の医薬品を混ぜたりして、よく使われる状態に予め調製しておく製剤であり、対して、「特殊製剤」は、市販の医薬品や保険適応内の使用方法では治療に限界があるため、注射薬を坐薬の剤形に変更するなど、特定の患者に使用するために医師から直接依頼を受けて調製する製剤です。「特殊製剤」については、当院では、院内の委員会にて倫理性や必要性などを審議後に調製を開始し、使用する前には患者に説明し、同意を得たのちに投薬することになっています。
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院内製剤の調製件数推移(剤数)

分類2018年度2019年度2020年度2021年度2022年度
クラスⅠ内服薬42000
外用薬3715161016
注射薬97032
その他3271016
小計5326232334
クラスⅡ内服薬22000
外用薬11278555654
注射薬00000
その他2622394032
小計140102949686
クラスⅢ内服薬1216312
外用薬39376710
注射薬00000
その他1612242532
小計6765333344
合計260193150152164

院内製剤については,メーカー製造品への切替をすすめ,調製頻度が減りつつあるが,年に1品目程度「特殊院内製剤」の新規依頼を受け新規調製を開始しています。
調製機器としては,平成22年には「カプセル充填機」を,平成23年には軟膏練合機「ひとひ練り」を、平成31年には電子天秤用プリンターを新規購入し,日々活用しています。

 

【注射薬の無菌的混合調製(TPN etc.)】

中心静脈栄養療法(TPN)などの注射薬の計量調剤をクリーンベンチで実施し、提供しています。注射薬は直接、血管に投与される薬剤であり、注射薬の混合調製には厳密な薬剤採取と清潔操作が求められます。日々、注射薬の特性を理解し、調製手技のトレーニングを行い、安全で正確な薬剤提供に努めています。
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注射薬の調製件数推移

ICUでの注射薬調製

平成16年より開始したICUでの注射薬調製を主体とした病棟業務は,平日の12時から薬剤師1名と看護師で行っています。近年では減少傾向にあります。

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薬務室

新規採用医薬品を購入するために薬品情報管理室・調剤室・注射室・調達第2と連携し医薬品を請求・発注する在庫管理システムのメンテナンスを行っています。卸への定期の発注・検品は調達第2が行っており、薬務室は在庫管理システムへの仕入入力を行っています。
また、包装変更品の購入手続きや切替削除や販売中止に伴う在庫管理システムのメンテナンスも行っています。
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薬品情報管理室

薬品情報管理室では、患者への医薬品の適正使用が行われることを目的に、日々更新される医薬品情報(緊急安全性情報、医薬品・医療機器等安全性情報、添付文書改訂情報、薬事委員会報告等)、書籍・雑誌、文献等様々な資料を収集、整理し、管理しています。医薬品に関する情報は、厚生労働省、製薬企業、雑誌等あらゆる方面から入手可能ですが、これらの情報を加工し、「DIニュース」、「プレアボイドニュース」や「医薬品集」の発行などにより、院内医療スタッフへの情報提供・伝達を行っています。

採用薬の一覧については、2022年よりpdfデータで電子的に確認できるようにしています。
詳細はこちら

医薬品情報提供件数
年度問い合わせ処方調査DIニュース
発行
プレアボイド
ニュース発行
医薬品
情報提供
2015年度313202112435
2016年度360112012212
2017年度334391412246
2018年度356171312328
2019年度453211712346
2020年度374172312327
2021年度555222012364
2022年度103971712406
採用薬品目数
年度内用薬外用薬注射薬
2015年度1210412851
2016年度1238451876
2017年度1269436895
2018年度1324431910
2019年度1392441952
2020年度1414474976
2021年度14224751013
2022年度14654741097

愛媛大学医学部附属病院電子カルテシステム上の薬品情報管理室ホームページ添付文書情報・改訂情報

電子カルテを用いた処方医への情報提供例

該当する薬剤の処方医を抽出し,処方医へ検査値等の確認を依頼

 

DIニュース(一覧はこちら

プレアボイドニュース(一覧はこちら

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治験薬管理室

当院で実施されている臨床試験(治験、製造販売後臨床試験、その他の臨床研究)における治験薬・試験薬は、薬剤部治験薬管理室で一括管理しています。治験薬・試験薬を通して臨床試験の科学性、信頼性、倫理性が確保できるよう支援しています。

【主な業務】

*治験依頼者や臨床試験実施医師からの治験薬・試験薬の搬入および回収
*治験薬・試験薬の在庫管理、温度管理
*治験薬・試験薬の払い出し、症例ごとの使用状況管理記録の作成と保管
*治験薬・試験薬のオーダマスタの作成および管理と、担当医師への入力方法の説明
*治験薬・試験薬関連資料の作成・保管
*モニタリングおよび監査等の対応

【業績】

 

 

治験薬管理担当者は、臨床研究支援センターに常駐していますので、ご不明な点がございましたら当院の臨床研究支援センターまでご連絡ください。

臨床研究支援センターのホームページ

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化学療法室

化学療法室では、主に入院・外来患者の注射薬の無菌調製と外来化学療法患者に対する薬学的管理(がん化学療法の患者指導、副作用モニタリング、薬薬連携(連携充実加算等)の3つの業務を担当しています。

【抗がん剤の無菌調製】

入院化学療法施行患者の抗がん剤の無菌調製及び、外来化学療法施行患者の抗がん剤・支持療法薬(制吐剤など)、生物学的製剤の無菌調製を行っています。外来化学療法室は2020年4月より患者数の増加に伴い2床増床となり、17床にて運用しています。抗がん剤調製室内は陰圧環境であり、個人保護具を装着した上で、完全外排気型安全キャビネット(図1)、原則すべての抗がん剤を対象に閉鎖式薬物移送システム(BDファシール®)を使用し(図2)、抗がん剤の職業曝露防止に努めています。また、秤量鑑査システム(図3)を導入して、正確な注射調製品を提供しています。


図1. 安全キャビネットを使用した無菌調製


図2. 閉鎖式薬物混合システム


図3. 秤量監査システム

業務件数

 

【外来化学療法患者に対する薬学的管理(がん化学療法の患者指導、副作用モニタリング、薬薬連携(連携充実加算等)】

薬学的管理として、外来化学療法の処方鑑査、レジメン管理(図4)に始まり、薬剤師は薬剤管理指導などの患者指向へ業務を展開しています。外来初回およびレジメン変更となった患者・家族を対象にオリエンテーションを行っています(図5)。また、抗がん剤に伴う副作用の管理が継続して必要と判断した患者・家族を対象に、副作用モニタリングを行い、必要に応じて担当医へ支持療法薬(制吐剤など)の提案を行っています。2020年10月からは連携充実加算も開始し、院外薬局との連携強化に努めています。外来化学療法室では腫瘍センター医師、看護師、栄養士らとチーム医療を行い(図6)、安全・安心な治療を提供しています。

図4. レジメンオーダシステム画面

 


図5. 外来化学療法の患者説明


図6. 毎朝の外来化学療法カンファレンス

 

業務件数

 

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薬剤管理指導業務

用法用量、相互作用等、処方評価や効果・副作用モニタリング等の薬学的管理を行うとともに、適宜病棟スタッフと情報共有を行い、状況に応じて処方提案を行います。また、入院患者さんに対しては服薬指導、退院時指導を通して入院中、退院後のアドヒアランスの維持・向上に努めています。

病棟薬剤業務

患者さんの入院時には、面談を行い、持参薬やアレルギー歴、副作用歴などを確認し、服薬計画の提案等を行います。入院後は、適宜医薬品の投薬・注射状況の把握、複数薬剤投与時の相互作用や流量、投与量の計算、病棟スタッフへの医薬品に関する情報の周知、病棟保管医薬品の期限・数量管理、カンファレンス等の参加、TDM業務などを行っています。


患者さんへの服薬指導


病棟での回診


病棟での混注業務

薬剤管理指導件数・プレアボイド件数の推移

*2016年4月より、薬剤管理指導「救命救急入院料等を算定している患者に対して行う場合」(430点)は削除されました。

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薬物血中濃度モニタリング業務

さじ加減の難しい抗MRSA薬(バンコマイシンやテイコプラニン等)に関して、薬の血液中の濃度を測定し、患者にとって最も安全で効果的な薬物療法を医師とともに組み立てます。

 

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試験研究室

愛媛大学医学部附属病院薬剤部では、業務、教育、研究を3本柱として、薬剤部の理念である「薬剤師としての専門性を発揮し、チーム医療を推進することにより、患者の薬物治療の向上に寄与する」を目標とし、業務、教育の中からテーマを見つけて調査・研究に取り組んでおります。試験研究室では、定期的な調査・研究の進捗状況の確認、研究テーマや方針に関する相談窓口、各自の取り組みの内容や進捗状況を情報共有することを目的とした月2回の薬剤部内カンファレンスを開催して、円滑に研究を推進するようにサポートしております。

調査・研究の進捗状況確認のアンケート(職員対象)

現在薬剤部で行っている調査研究については、こちらからご確認ください。

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