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「経カテーテル的肺動脈弁留置術実施施設(Harmony)」に認定されました

2023年01月06日

経カテーテル的肺動脈弁留置術(TPVI)は、肺動脈弁置換が臨床上必要とされる重度の肺動脈弁逆流症の患者さんに対して、開胸手術を行う代わりに、生体弁を取り付けたカテーテルを静脈から挿入し、心臓まで送り届けることで損なわれた肺動脈弁機能を回復させることを目的とした治療法です。TPVI専用のデバイスが2021年8月に日本で初めて薬事承認され、2023年から治療を受けていただけるようになります。本院は現在日本全国に13ある実施施設の一つとして認定を受けています。(四国では本院のみ。)

肺動脈弁逆流症はファロー四徴症などの先天性心疾患に対して幼少期に手術を受けられた患者さんが術後年月を経るごとに生じてくる代表的な術後続発症であり、適切に対処されずに状態が悪化した場合には心不全や不整脈等のリスクが高まるとされています。従来は開胸を伴う外科手術しか選択肢がありませんでしたが、TPVIは新たな選択肢となるものです。

先天性心疾患は、100人に1人の割合で認められる比較的多い疾患です。現在では乳幼児期に外科手術を受けることでその90%以上が成人期を迎えると言われています。本院では移行期・成人先天性心疾患センターを設置し、多領域・多職種の連携のもと、そうした患者さんが生涯にわたって安心できる診療体制の構築を目指しています。

 

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移行期・成人先天性心疾患センター ‐ 愛媛大学医学部附属病院(ehime-u.ac.jp)