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「せん妄と認知症」についての講演・事例検討会を開催しました【2月2日(木)】

2017年02月08日

 平成29年2月2日(木)、医学部創立40周年記念講堂で、「せん妄と認知症」について講演・事例検討会を開催し、愛媛県下の認知症診療に関わる医療関係者約150人が参加しました。

 医学部附属病院は、県からの委託を受け中核型認知症疾患医療センターを運営しており、県内6つの地域型センターの相談・診療・事例検討の他、地域への啓発活動に関わっています。今回、啓発活動の一環として、講演・事例検討会を開催し、精神神経科学の上野修一教授と老年・神経・総合診療内科学の大八木保政教授が講演し、認知症看護認定看護師大岡菜穂子から事例が2つ提示されました。
 講演では、せん妄は意識障害であり、まず状態を正確に把握すること、手術などの侵襲の他に、常用している薬物も直接の因子となること、また、入院中の環境などの誘発因子、高齢や認知機能障害などの準備因子について配慮することが治療の参考になると話しました。次に、せん妄と認知症との違いやそれぞれの病態生理に基づく治療の概説が行われ、事例検討では、軽度の認知機能障害のある患者の入院治療において、除痛や環境調整、身体的管理などによって、薬物を使用せずにせん妄を予防しながら治療ができたことが報告されました。
 発表の後、せん妄や認知症に対する活発な討論が行われ、認知症疾患医療センターの森崇明副センター長が、認知症の合併症治療においても早期介入が重要であることを話しました。
 当院では、今後も啓発活動を積極的に実施していきます。

会場の様子
会場の様子
会場の様子
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