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第58回ヘルスアカデミーを開催しました【6月17日(日)】

2018年07月02日

 平成30年6月17日(日)、いよてつ高島屋キャッスルホールにて、第58回ヘルスアカデミー「健脚を血管病から守る公開シンポジウム」を開催し、約130人の参加がありました。

 健脚を維持することは、健康を保つための秘訣ですが、健脚を脅かす疾患や原因はたくさん存在します。今回は「脚に悪い」血管病や糖尿病の疾患に関することや健脚維持のためのリハビリについて、3人の専門家が解説しました。
 まず、基盤実践看護学の八杉巧教授から開会の挨拶があり、その後、足の血管病、主に閉塞性動脈硬化症や静脈瘤、深部静脈血栓症における症状や具体的な治療法について説明しました。講演の中で、自分自身の身体の変化は、良い変化も悪い変化も知ることが大切であると話しました。
 続いて、地域生活習慣病・内分泌学講座の松浦文三教授が、糖尿病と糖尿病予備軍が全国に約2万人おり、そのうち年間約3千人が脚への合併症を発症し、脚切断していると述べました。また糖尿病の合併症である末梢神経障害により、痛みに気づきにくくなっているため、毎日足首から先を見て、傷や火傷がないか確認してほしいと話しました。
 リハビリテーション部の小倉正敬作業療法士が、脚の筋力を維持するためには、20分程度の早歩きの運動を取り入れることが効果的であり、高齢者が免疫機能を維持するためには1日7,000~8,000歩程度歩くことがよい、という論文があることを紹介しました。運動量は、個人のライフサイクルや天候等に影響されますが、自宅でも運動量を増やすことは可能であると話しがありました。
 講演後には、神戸大学の岡田昌義名誉教授と八杉教授がコーディネーターを務め、講演者2人がパネリストとなりQ&Aコーナーを設けました。参加者から「脚のむくみを感じたら、どの診療科を受診すればよいのか」、「脚がむくむと、こむら返りが起こりやすくなるのか」など多くの質問があり、関心の高さが伺えました。
 当院では、今後も市民の皆様の関心の高いテーマを取り上げた市民公開講座を開催して参ります。

八杉教授の講演
八杉教授の講演
Q&Aコーナー
Q&Aコーナー