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第63回ヘルスアカデミーを開催しました【2月3日(日)】

2019年02月07日

平成31年2月3日(日)、いよてつ高島屋ローズホールにて第63回ヘルスアカデミー「いたわりましょう、あなたの腎臓」を開催し、約180人の市民の方が参加されました。

 腎機能低下のため、透析療法を続けている患者さんは、全国で32万人を超えています。更に、腎機能が低下した患者さんは、脳卒中・心筋梗塞などにもかかりやすいことが知られており、今回は、そのような健康の脅威である腎臓病の予防について、5人の専門家が講演を行いました。
 まず、愛媛県立中央病院の西村誠明病院長から、腎機能を保っていくには、体重や血圧、血糖、コレステロール等あらゆることを管理する必要があり、それは結果的に心臓や脳血管も守っていくことでもあるため、長生きにつながると話がありました。
 次に、糖尿病内科学の松下由美助教から、糖尿病と腎臓は密接に関係しており、血糖値を下げることで、糖尿病の合併症である糖尿病性腎症等の合併症も抑制できることが分かってきたと紹介がありました。また、糖尿病はメディアでも取り上げられることが多いため、正しい知識と情報を得て欲しいと話がありました。
 続いて、地域救急医療学講座の大蔵隆文教授から、慢性腎臓病の原因のひとつである高血圧の患者が増加し、その数は、全国で約4,300万人であると紹介があり、血圧を下げるために減塩と適度な運動を行い、収縮期血圧の血圧120mmHg台を目指しましょうと話がありました。また、循環器・呼吸器・腎高血圧内科学の西村和久講師からは、大動脈弁狭窄症に対して、当院で新たに始まる経カテーテル大動脈弁留置術について紹介がありました。
 最後に、松山赤十字病院腎センターの腎臓病療養指導士である朝日智恵氏から、腎臓を守る食事や運動について話があり、日本の朝食の定番である味噌汁や納豆、焼き鮭等に含まれる塩分の目安や、自宅でできる効果的な運動方法について、紹介がありました。
 閉会の挨拶では、循環器・呼吸器・腎高血圧内科学の山口修教授が、今日の講演内容を日々の生活に継続して取り入れて、健康寿命を長く保って欲しいと締めくくりました。
 当院では、今後も市民の皆様の関心の高いテーマを取り上げた市民公開講座を開催してまいります。

山口教授の挨拶
山口教授の挨拶
愛媛県立中央病院西村病院長の講演
愛媛県立中央病院西村病院長の講演