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令和元年度愛媛県エイズ診療ネットワーク会議を開催しました

2020年02月29日

この会議は、平成19年4月に当院が愛媛県のエイズ診療中核拠点病院に指定されたことを受け、県内のエイズ診療体制の充実を図り、エイズ診療病院や各保健所等の医療従事者及び関係者が情報交換を行うことを目的に毎年開催しています。当日は、県内のエイズ診療に携わる医師や看護師、保健師、医療ソーシャルワーカー、薬剤師など約30人が参加しました。

はじめに、愛媛県保健福祉部健康衛生局の河野英明局長から開会挨拶があり、続いて、第一部では意見交換を実施しました。当院の総合臨床研修センターの高田清式センター長から各施設の現況について報告後、配置抗HIV薬の取扱いなど、参加者からは、多くの意見が寄せられ、活発な意見交換となりました。

第二部では、3人の講師による講演を行いました。まず、愛媛県立衛生環境研究所衛生研究課疫学情報科の青木紀子科長から、HIV/AIDSの届出状況等の報告がありました。青木氏は、愛媛県では毎年新規感染者が増加しておりHIV感染者は30歳代が最も多いがAIDS患者は30~50歳代が多いこと、さらに50歳代ではAIDS発症後に診断される例が8割を占めていることなどから、感染予防の啓発と発症前の早期発見が重要であると述べました。

次に、当院の第一内科の末盛浩一郎特任講師から、当院のHIV診療の現況について、実際の症例を交えながら説明があり、HIV感染症対策に向けたネットワークの構築が重要であると述べました。

最後に、高知大学医学部附属病院総合診療部の武内世生准教授をお招きし、「高知県におけるHIV診療の現況と話題提供」と題してご講演いただきました。講演では、高知県におけるHIV診療の現況や対策方法に加えて、HIV患者が普通に歯科治療を受けられるよう、高知大学病院が中心となり高知県、高知県歯科医師会および同県内の歯科医療機関が一丸となり医療環境づくりに尽力しているとの話がありました。

当院では、今後も県内の各医療機関と連携し、エイズ診療体制の更なる充実を図ります。