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令和5年度原子力災害医療訓練を実施しました

2023年10月30日

令和5年 10 月 21 日(土)に、伊方発電所内で放射線被ばく等を伴う多数傷病者が発生したと想定した汚染傷病者受入訓練を、愛媛県及び広島大学放射線医療総合支援センターの協力のもと実施しました。

実施にあたり、広島大学放射線医療総合支援センターの医師及び放射線技師より、原子力災害医療チームの役割や放射線の人体への影響等について、東日本大震災での事例を交えながら説明を行った後、伊方発電所から防災ヘリにて搬送した被ばく患者が運び込まれてくるという想定のもと、原子力災害医療本部の設置、受入場所の養生を行い、防護服を着用した状態で処置と除染を行う医療現場での実践的な受入訓練を実施しました。

参加者からは「実施していることは通常の診療と同じはずなのに、実際に汚染の可能性があるエリア内で行うと、処置漏れ等が無いか不安になった。」「処置をしている状況をエリア外から見ると、冷静に指示を行うことができ、視野を広く持つことの大切さを学ぶことができた。」「汚染検査は最優先ではなく、患者の命を救うことが第一であることを改めて理解した。」等の感想があり、机上訓練や教科書学習では得ることのできない知識と経験を積む有意義な訓練となりました。
最後に佐藤救急部長から、「今回の研修を踏まえて支援マニュアルを整備し、原子力災害の診療に備えて体制を強化していく。」との挨拶がありました。

当院は、平成 29 年 2 月 1 日に愛媛県原子力災害拠点病院に指定されており、今後も有事に備えた医療提供体制の強化及び医療人材の育成に努めて参ります

講義の様子

対策本部の様子

治療室準備の様子

重症患者 診療訓練の様子

軽症患者 診療訓練の様子

診療修了後 スタッフへの検査の様子

感想発表の様子