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第62回ヘルスアカデミーを開催しました【12月2日(日)】

2018年12月12日

平成30年12月2日(日)、いよてつ高島屋ローズホールにて第62回ヘルスアカデミー「がんはもちろん、糖尿病も手術でなおす時代です~愛媛でも受けられる最新手術 ~」を開催しました。

 消化器のがんや肥満といった生活習慣病は、誰もが一生のうちに罹患する可能性が高い疾患であるにも関わらず、手術内容や方法についてわかりやすく説明されたものは少ないのが実情です。これらの疾病に対する腹腔鏡や胸腔鏡、ロボットを使用した体に優しい最新の手術について、4人の専門家が講演を行いました。
 まず、消化器腫瘍外科の渡部祐司教授から、食道がんの手術において、主流であった開腹手術から内視鏡手術を行うようになったことで体に残る傷が小さくなったと説明があり、病気を早期発見できれば、より体への負担の少ない治療が可能となり、早期の社会復帰につながると話しました。
 次に、同診療科の吉田素平講師から、「ダヴィンチ」というロボットを使用した胃がん手術について、機器を操作する動画を交えて説明があり、ダヴィンチ手術を行うことによって、合併症が減少したことを紹介しました。続いて、同診療科の大木悠輔助教から、大腸がんの罹患率は現在12人に1人とがんの中でも最も多く、また年々増加傾向にあると説明があり、手術方法としては開腹手術と腹腔鏡手術があり、全国的には腹腔鏡手術が多くなっているとの紹介がありました。最後に、同診療科の古賀繁宏講師から、腹腔鏡下スリーブ状切除術と呼ばれる肥満・糖尿病の手術があることを紹介しました。2017年までに全国で470件と少ないが、手術を行うことによって肥満を治すだけでなく、代謝の改善にもつながり、まさしく「糖尿病も手術でなおす時代」がやってきたと話しました。
 講演後には、渡部教授と同診療科の石丸講師がコーディネーターを務め、他3名の演者と同診療科の秋田聡助教と中川祐輔助教がパネリストとなり、Q&Aコーナーを設けました。参加者から「胃がんの場合、腹腔鏡手術とロボット手術、どちらを選択するのがよいのか。」「Ⅰ型糖尿病も手術で治療できるのか。」など、多くの質問がありました。
 当院では、今後も市民の皆様の関心の高いテーマを取り上げた市民公開講座を開催してまいります。

講演の様子
講演の様子
質疑応答の様子
質疑応答の様子