医療情報部

中央診療施設等

Central medical facilities

医療情報部

医療に関するあらゆる要素を必要な所へ必要な時に最善の状態で提供できる医療のリアルタイム・ロジスティクスの開発・運用を担当しています。

部門紹介

私たちは医療従事者の⼈的資源、病床・医療機器・薬剤などの物的資源、そして診断やオーダー等医療に関するあらゆる医療情報を必要な場所・必要な時に最善の状態で提供できる医療のリアルタイム・ロジスティクスの開発・運⽤を担当しています。医療情報部には医療情報システムの運用管理を担う医療情報係室と医療情報の管理・活用に貢献する診療情報管理室があり、診療部門と連携しています

医療情報システム室

(1)総合医療情報システムの構築と運営

患者さんや医療従事者に対して迅速かつ安全な医療サービスや医療情報を提供する為に、IT技術を駆使したシステムを利活⽤することを模索しています。

システムは人と切り離すことはできません。私たちは医療従事者のビジョン、そして医療情報システムを運用するベンダーの仲介者となり、コンピュータと⼈間が融和し、医療⾏為を円滑に進めていけるシステムの構築に取り組んでいます。具体的には、電⼦カルテシステムを中核とした30種類程度の病院医療情報システムの連携・運⽤管理を主軸とし、

・ビッグデータやAIに対応した次世代医療情報基盤

・医療ミスを防ぐための医療安全管理上の予防措置

・正確かつ真正な医療情報の管理・提供

・医療従事者間・患者・地域医療機関の医療情報共有の推進

・医療情報のセキュリティとプライバシーの保護

・医療情報の学術利用、経営分析等の二次利用の推進

・災害や障害に対応した堅牢な情報基盤

等の実現にむけて取り組んでいます。

(2)教育・コンサルティング

システムの導入検討にあたっての助言・相談や教育も併せ⾏っております。

医学部・看護学科、医農融合公衆衛生学環への基礎的コンピュータリテラシー、情報セキュリティ・電子カルテの操作実習を通し、医療に関わるプロフェッショナルとして適切な医療情報を取り扱うための行動様式を⾝につけて頂きます。

また院内スタッフのコンピュータ教育や医療情報技師の育成にも寄与しています。そして、医療従事者にむけた、主に情報技術の観点からのコンサルティング、開発⽀援も⼤事な業務です。

(3)地域医療連携

当院は⾼度な医療を提供していますが、その前後のケアは地域の医療機関の協⼒なくしては実現できません。

総合診療サポートセンターが推進している地域医療連携に関して、情報システムの面から側方⽀援を⾏っております。

地域の医療機関、保健、福祉機関との連携のための安全な医療情報ネットワーク構築や地域医療連携システムの導入の支援、システムトラブルのサポート対応を行っております。

診療情報管理室

当院では2003年から入院カルテの電子化、そして2009年5⽉より外来カルテの電子化を経て、電⼦カルテ運⽤に移⾏いたしました。そのため、病歴管理業務も電⼦カルテに対応した業務内容へと主軸を移⾏しております。

(1)外来カルテ・入院カルテの管理

現在は完全電⼦カルテ化へと移⾏しており、紙カルテは作成していません。

そのため、紙カルテに関しては、過去に受診したことのある患者さんの外来カルテと⼊院カルテの保管と閲覧に関する管理を⾏っております。

個人情報を保護するために、研究や専門医認定にかかる書類提出等、事前許可にもとづくもの以外は、原則的に貸し出しは行わずに職員向けの専用の閲覧スペースを提供して閲覧頂いております。

(2)DPC監査

2003年4⽉、医療費抑制・医療の標準化の推進などを⽬的とし、厚⽣労働省によって包括評価制度が策定されました。

これは、従来の診療⾏為ごとにかかった費⽤を合算する「出来⾼払い⽅式」とは異なり、病名や⼿術・処置の有無等に応じて、診断群分類ごとに定められた1⽇あたりの包括点数に⼊院⽇数を乗じて医療費を計算する⽅式です。

当院も2003年7⽉から包括評価へと移⾏しました。医療情報部では、診療情報管理⼠がカルテ内を監査し、病名が診断群分類に基づき適正にコーディングされているかをチェックしています。また、DPCの状況に関して病院経営の検討データとして提供しています。

(3)がん登録

「がん登録等の推進に関する法律」により、全国の医療機関はがんと診断された患者さんのデータを都道府県知事に届け出ることは義務化されました。

2007年1月31日「地域がん診療連携拠点病院」に当院が指定されたのを受け、医療情報部の診療情報管理士が、患者さんのがん情報を登録し、国や地域に登録情報を提出する業務を担っています。

全国から集められた情報は、国が一元管理し、がん治療の評価、一般の方々への情報提供、がん施策決定の重要な情報源として活用されます。

(4)中央スキャン

⽇々の診療で発⽣する紙⽂書をスキャンし、電⼦カルテより閲覧できるように登録しています。外来診療科、各病棟などから1⽇あたり約3000枚の紙⽂書が届きます。1件ずつ⽬視確認し、⽂書内容や枚数をチェックしております。この過程で同意書や書類の不備についてもチェックしております。

(5)紹介状・メディア取込み

医事課初診受付の中にあります。患者さんが持参する他病院からの紹介状や画像メディア(CD-R等)を診療までにスキャンし、診察時に医師が電⼦カルテから閲覧できるようにしています。医師が紹介元の病院に返事を書く際に、電⼦カルテから返信⽂書を作成できますので、スピーディな病診連携に貢献しております。

(6)診療記録の監査

当院は診療録管理体制加算を算定しており、その一環で診療録の品質管理にも取り組んでおります。

医師、看護師等による診療記録(入院診療計画書、退院サマリ、経過記録、手術記録、同意書等、カウンターサイン)の多職種監査を定期的に実施しています。また、各項目についての量的点検も実施しております。

同意書については、新規の様式が申請されたときに、診療情報管理⼠を中⼼とした4名の担当者で確認しています。当院の「インフォームドコンセントに関する基本指針」に則ってICタブに記載されているか、患者さんの⽴場から見て分かりやすい内容になっているかなどを検討しております。

(7)クリニカルパス

当院には多職種からなるクリニカルパス推進委員会が設けられており、適切なパス運用と診療の質向上に向けて活動しています。

診療情報管理士が主に院内のパス運用状況分析と改善提案を担当し、事務担当として新規登録申請があったパスの形式チェックや審査結果の連絡等を行う他、パス作成や運用全般に関する院内の相談窓口としての対応もしております。

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